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Channel: 建築をめぐる話・・・つくることの原点を考える    下山眞司        
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「日本家屋構造」の紹介−9・・・・軸部:柱と横材の「構造」

2週間ほど時間が空きました。風邪は何とか治ったようです。再び「紹介」を続けます。 [文言補訂 17日 11.00] 今回は、「足固め(堅め)」、「二階梁・桁:胴差」など、柱へ横材を取付ける方策についての解説です。 まず、「足元の構造」について。 ここで「足元」と言っているのは、立上がりを設ける「布基礎」を用いない時代の「足元」です。 すなわち、...

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この国を・・・・29: 「人びと」、それとも 「国民」?

梅雨明けの青空。合歓の花が盛りです。   ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 最近、「国民」という語が気になっています。 「国民」という語の指し示す内容が気になるからです。 たとえば、社会保障のありかたについては、「国民会議」の下で論議を深める、とのこと。 はて「国民会議」とは? 何のことはない「有識者」に論議していただく会議らしい。...

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補足・「日本家屋構造」−2・・・・軸組まわり:柱と横材:の組立てかた(その1)

暑中お見舞い申し上げます。 もうミンミンゼミが鳴いています。いつもは8月も半ばを過ぎてから鳴きはじめるように思います。 猛暑のなかの現場通いで(現場は暑いので有名な甲府盆地の一角)、少しばかり夏バテ気味。 「日本家屋構造」の紹介の続き、少し間が開いてしまいました。ただいま編集中です。...

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補足・「日本家屋構造」−3・・・・軸組まわり:柱と横材:の組立てかた(その2)

昨日は原爆忌、今日は立秋。 昨日の夕立で、乾ききっていた地面が生き返りました。 草叢では秋の虫たちが鳴いています。そして近くの林では、アブラゼミ、ミンミンゼミとともに鶯が。このあたりでは、鶯は春先からずっと林に居ついています。  左:二方差(伊藤邸  差鴨居) 右:四方差(筑波一小体育館  梁・桁) いずれも「竿シャチ継(竿は「雇い竿」)」...

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「日本家屋構造」の紹介−10・・・・小屋組(こや ぐみ):屋根を かたちづくる(その1)

[註 追加 12日 11.22] 「日本家屋構造」紹介の続き、今回は「小屋組(こや ぐみ)」:「小屋の構造」についての解説部分。 今回の紹介は、いささか考えてしまいました。継手や仕口をキライになる方を増やしてしまうのではないか、と思ったからです。 なぜなら、出だしが、多くの方が困惑するであろう仕口の解説から始まるのです。...

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この国を・・・・30: 感 覚

[語句補訂 14.53] 暑い日が続いています。 1945年の夏も暑かった記憶があります。 そのとき私は、疎開先の甲府盆地の西のはずれ山梨県竜王にいました。8歳でした。 辛うじて戦前〜戦後そして現在に至る間の世の移り変りのありさまを見ることができた世代です。 最近の政府の要人たちの、いったいどうしたの?と思わざるを得ない「行動」が気になっています。...

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「日本家屋構造」の紹介−11・・・・小屋組(こやぐみ):屋根を かたちづくる(その2) 京呂組と折置組

いろいろと用事が輻湊して間遠くなりましたが、小屋組の解説の続きです。 今回は、梁の架け方:京呂組と折置組について。 [註追加 26日 9.44] [註追加時の操作で、図版が別の図になってしまいました。補正します。27日 10.34] 「第三 京呂梁と折置梁の区別 京呂梁とは、先ず柱の上部に桁を架け、その上に梁を仕掛ける方法。 折置梁は、柱の上に梁を架け、その上に桁を載せる方法。...

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この国を・・・・31: 嘘つきは・・・

中旬のたんぼ。 今はもう、黄金色。近在ではコンバインの準備が進んでいます。 このところ、たまった用事の処理で時間がなく紹介ができなかったのですが、その間、東京webで読んでいる東京新聞には、あいかわらず、いろいろと素晴らしい論調、記事がありました。 以下に紹介するのは8月21日の紙面から。...

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「日本家屋構造」の紹介−12・・・・小屋組(こやぐみ):屋根をかたちづくる(その3)

いろいろと時間がとられ、またまた間遠くなってしまいましたが、「日本家屋構造」の小屋組の項の続きを紹介します。 小屋組は、梁間:梁行の長さに応じて、いろいろな架け方があります。 今回の解説を紹介するために、先ず、「日本家屋構造」製図編から、梁間に応じた代表的「小屋組図」:梁の架け方の説明図を転載します(今紹介している「構造編」には載っていません)。 今回の最初は投掛梁(なげかけ ばり)の解説です。...

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「日本家屋構造」の紹介−13・・・・小屋組(こやぐみ):屋根をかたちづくる(その4)

「日本家屋構造」の紹介、小屋組の項を続けます。今回が小屋組の紹介の最後になります。 はじめは第四十一図。 標題が「八 與次郎組、渡腮及ワナギ枘」とあり、そのはじめが「第一 與次郎組仝ワナギ枘」となっています。 仝という字は同の古語で「同じ」という意です。...

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「ここに、《建築家》は、要らない」 

       滝 大吉 著 「建築学講義録」第一章 建築学の主意 蔵書印で隠れている箇所を補うと、以下になります。   建築学とは木石などの如き自然の品や煉化石瓦の如き自然の品に人の力を加へて製したる品を   成丈恰好能く丈夫にして無汰の生ぜぬ様建物に用ゆる事を工夫する学問にして・・・   ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― [文言補足...

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補足・「日本家屋構造」−4・・・・小屋組(その1)

出桁の例 垂木 3.5×3.5/2寸 出桁および母屋 4.5×4.0寸  口脇を大きくして、垂木が出桁・母屋の全幅に載るようにしている。大工さんには邪道!と言われました。 垂木、破風板の先端を、直角ではなく、下端を少し手前に引いて切ってあります(直角の線に対して 7/10勾配)。垂木には鼻隠しを設けてあります。...

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補足・「日本家屋構造」−5・・・・小屋組(その2)

丸鋼を引張り材に使ったトラス組の例。 今回の末尾に、この部分の設計図(断面図)を載せてあります。   ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― [2日 10.25 リンク先追加][2日 18.05 文言追加] 前回に続き、設計講座のテキストから小屋組の残り:トラス組と合掌組の解説部分を転載します。...

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この国を・・・・32:「ほっとく・・・」

手入れをさぼった草叢に埋もれているムラサキシキブ。近くの木々のてっぺんでは、モズがけたたましく啼いています。 モクセイも花をつけだしました。   ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 10月8日付毎日新聞朝刊「風知草」は、以下の内容とも関連すると思われる論説でしたので、末尾に転載させていただきます。標題は「映画『東京原発』再び」。...

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この国を・・・・32の続き:「ほっとく・・・」:その2

「日本家屋構造」の紹介の続きが難航しています。図が難解なのです・・・。 その合間に読んだ今日の毎日新聞夕刊に、今話題になっている映画「希望の国」の監督、園 子温(その しおん)氏へのインタビューが載っていました。 先回、「この国を・・」で触れた「言わねばならないことを言う」義務をみごとに語っていました。 そこで、前回の続きを。 インタビューの中の一節。     いまのところ、毎日jp...

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「日本家屋構造」の紹介−14・・・・縁側、その各部の構造

今回からは、家屋:建物の各部の詳細の解説になります。  はじめは縁側各部の納め方。全部で四項あり、途中で切るところがありません。 それゆえ、今回は一度に全項紹介しますので長くなります。 縁側は、いまや珍しい存在になってきました。 しかし、つい先日まで、日本の住宅には、縁側があるのはあたりまえでした。   なお、「日本建築辞彙」の縁側の解説は、以下のようになっています。   縁側...

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閑話・・・・鐘楼 と 釣鐘 の 関係について : 一枚の写真から

本棚から「岩波写真文庫 12 鎌倉」という写真集が出てきました。 写真集と言っても、B5判60頁ほどの小冊子に近い書物です。下の写真はその表紙。 「岩波写真文庫」は、1950年代から60年代にかけて、多分300冊ほどは刊行されたと思います。全ページが写真、中には今やきわめて貴重なものもあります。    註 調べたところ、1958年まで、286冊刊行されたとのことです。...

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この国を・・・・34:不足

原発事故は、風化し始めているように思えます。 咽喉もと過ぎれば熱さをわすれ、人の噂も75日・・・、 月日の過ぎ行くのをひたすら待っている人たち、一部のいわゆる経済人と政治家。 今朝の東京 web で見つけたコラム。 そのままコピーし転載させていただきます。 段落などを変え、そして、最後の一行、太字にさせていただきました。 筆洗 2012年10月27日...

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進行中の仕事

今、現場が佳境に入っています。 現場は山梨県塩山の近く、かつて甲州と秩父を結んだ街道、雁坂(かりさか)峠の南側、「巨峰」の発祥の地と言われる牧丘。字のとおり、古代は牧だったらしい。[説明追加]    秩父山地を囲んで、甲州、秩父そして信州・佐久には、よく似た養蚕農家があります。[説明追加] 私のところからだと、片道3時間半から4時間の場所。現場に居られるのがやはり3時間半から4時間。...

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補足・「日本家屋構造」-6・・・・縁側 考 : 「謂れ」について考える  

試みに「縁側」を検索すると、最初に WIKIPEDIA の「解説」が出てきます。  そこには、下記のように書かれています。   縁側(えんがわ)は、日本の和風家屋に独特の構造で、   家の建物の縁(へり)部分に張り出して設けられた板敷き状の通路である。   庭等外部から直接屋内に上がる用途ももつ。   欧風建築では、ベランダ、ポーチといったものが意匠的には似通っている。...

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