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Channel: 建築をめぐる話・・・つくることの原点を考える    下山眞司        
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「第Ⅳ章ー3ーA5参考小松家」 日本の木造建築工法の展開

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(「第Ⅳ章ー3ーA5島崎家」より続きます。)

 

参考 小松家  延宝・貞享年間(1673~1688年)頃  所在 長野県 塩尻市 片丘 

 島崎家からほど近いところに、島崎家より約半世紀前に建てられた小松家が復元保存されている。

 

復元建物 西面(斜面に沿わせ、西に向いて配置)   写真・図は小松家住宅修理工事報告書(郷土出版社版)より

 

 小松家は茅葺寄棟で、当初は土間と2室の構成で、村役を務めるようになってから、奥に接客用のザシキなどを増築している。 復元された建屋は、この増築された段階の姿。

 小松家は他地域で見られる上屋+下屋の構成をとらず、上屋だけで構成されている。

  平面:空間の構成が、島崎家など本棟造の住居に類似していることから、板葺の本棟造が生まれる前段階の形式と考えられている。

 修理時(1977年)

              

ザシキ増築時(1790年代):復元平面  

     

      建設当初(1673~88年頃)

 

 

復元 平面図  基準柱間:1828㎜(6尺3分)柱材:当初 クリ 後補:ツガ、スギ 柱径など不詳、5寸程度か

 

 

復元 行断面図

 

復元 梁行断面図                        写真・図は小松家住宅修理工事報告書(郷土出版社版)より

 

 小屋は又首組で、梁行断面図のように中途に斜め材を入れたトラス様の形をしており、簡潔で爽快な空間をつくっている。


 

小屋裏 見上げ    

 梁を格子状に組む架構法は、本棟造に通じるところがある。(実際は、写真よりもスレンダーである。)

 

土間から土座を見る   手前右手 大戸口へ   右手 シモザシキへは土座から入る  奥左 カミオエ 奥右 カミザシキ 

 

軸組 組立中             写真・図は小松家住宅修理工事報告書(郷土出版社版)より 

                参考資料 日本の民家調査報告書集成9 中部地方の民家3 山梨・長野(東洋書林)

 


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