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Channel: 建築をめぐる話・・・つくることの原点を考える    下山眞司        
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簡潔と冗長

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残暑 お見舞い申し上げます。

休養中のせいか、それとも時節柄か、「気になる言動」がいろいろと目・耳に飛び込んできました。

一つは、いわゆる「戦争法案」に対して反対・抗議活動を続ける若い世代の方がたに対して、《自分中心の極端な利己的考え》だとして自民党の国会議員が非難したという件。
この議員は、こういう若者が出てきたのは、「国民主権・基本的人権の尊重、平和主義」の『現憲法の三大原理』が《日本精神を破壊した結果》である、と断じ、《「滅私奉公」こそ「日本精神の心髄「である》とも言っているようです。その「論」に仰天したが、この方の年齢を聞いて更に仰天しました。なんと、30代半ば、と!! 現総理の熱烈な「支援者」のようです。怖いですね。
下に、この「発言」に対しての「信濃毎日新聞」の8月5日付社説を、web版から転載させていただきます。まったく同感です。


一昨日、14日に公表されたいわゆる「戦後70年談話」、これにも大いに仰天しました。何を言いたいのか不分明な、冗長にして冗漫な文言。私は、その中に、現総理の「本心」と思われる一節を見つけました。
即ち、「・・・私たちの子や孫に、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。」という「文言」です。
要するに、「一度謝ったら、それ以上、くだくだ言うな」「済んだ話にしろ」と言っているに等しい。同様な発言は、自民党の女性議員も繰り返しているようです。
このような「発言」には、「謝罪」が「何に対しての謝罪」であるか、その「何」が明確に示されていません。多分、真摯に「認識」していないのかもしれません。
つまり、「何故謝罪しなければならないのか」、その「根幹」について目を閉じている。端的に言えば、「根幹」を「過去のものとして忘れてしまいたい」、という、それこそ「利己的な願望」の表出である、私にはそのように思えます。

冗長、冗漫な言辞を弄するのは、現政権の「特徴」なのかもしれません。
よく耳にする「丁寧な説明で理解を求める」、これも、その「説明」なるものを読んだり聞いたりしても、いったい何が、どこが丁寧なのか戸惑うことばかりである、と言ってよいでしょう。何度も聞いていると、これは体のいい「脅迫」「強要」、つまり「押売り」に見えてきます。いわゆる「戦争法案」に対して「賛成」を強要し、賛成するまで、帰らない、まさに「押売り」そのもの。
ある方が、「理解したから、反対しているのである」と言っていましたが(そういう新聞投稿も多数あります)、まさにその通りです。
これは、沖縄の「辺野古移設」問題についての「対応」でも同じです。しかも、そこでは、えげつないことに、「買収」までも考えている。

暑い夏です。もうこれ以上、暑くさせないでください!

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