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Channel: 建築をめぐる話・・・つくることの原点を考える    下山眞司        
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「有識者(会議)」とは?

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よく撮れていませんが、遠くから見ると淡緑色に見える梅の花です。
花びらは白ですから、多分、蕊が緑色を帯びているのではないかと思います。
白梅、紅梅とは別の風情があります。

「中世のケントの家々」次回分、あと1~2日かかりそうです。ご容赦。

先回紹介させていただいたインタビューの中に、「・・有識者よりも有倫者を・・」という言葉がありました。
現宰相の発言には、しばしば「有識者の見解を下に・・・」、という文言が出てきます。
ところで、有識者とは、何か?
「新明解国語辞典」の解説には、「それぞれの専門についての知識が広い上に経験も深く、大局的な判断が出来る点で社会の指導的地位に在る人。」とあります。
「大局(的)」とは、元は囲碁の世界の用語、「ものごとを全体的に見渡した場合の、動きや成行き。」のこと。石の動きの基本は「理」のはずです。

しかし、昨今、政府や行政が多用する「有識者(会議)」が、はたして、この字義に相当するのでしょうか?
「求利よりも究理を・・・」などで、もう何度も触れてきましたが、いわゆる〈科学者〉がすべて scientific であるとは限らないのと同じく、いわゆる〈有識者〉が「大局的に理の通った」判断」をするとは限らないのです。
第一、昨今政治の世界で話題になる「有識者会議」のメンバー:「有識者」なる方がたの人選は、誰あろう宰相あるいはその近辺の差配に拠っているのです。つまり、自分の《考え・見解》が叩かれるのを避けるための明らかな目眩し(めくらまし)のためであると、私には思えます。会議の設立意図自体が既に「理」に欠ける・・・。
その根底に、かつての「下々は、エライひと:お上(の言うこと)に従え」という恐ろしき《思考》が潜んでいなければ幸いです。

そんな折、昨日の毎日新聞夕刊の特集ワイドは、まさに、その点を衝いた記事でした。再び、web 版から全文を転載させていただきます。その論調は、理が通っています。是非ご一読ください。



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