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Channel: 建築をめぐる話・・・つくることの原点を考える    下山眞司        
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デフォルト モード

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生垣に蔓性の草が張り付いて、今、花が見頃です。
名前が分りません。野生種なのか栽培種なのかも分りません。ご存知の方お教えください。
近くの藪にも、近くのお宅の庭にもみかけませんから、鳥が遠くから運んできたものではないでしょうか。
去年発見、草刈りで根を傷めないように気を付けてきました。

私たちのいろいろな行動は、脳の指令の下で為されているようですが、私たちが「意識的な行動」を何もしていないようなときでも、脳内のある分野がネットワークを組んで「活動」している、ということが最近になって分ってきたそうです。
名付けてデフォルトモードネットワーク。デフォルトモード:default mode、初期化状態、具体的なoperation の指令待ちの状態とでもいえばよいのでしょう。しかも、その際、膨大な血流がそのネットワークを流れているといいます。
そして、このデフォルトモードネットワークの存在が、私たちの「意識的な行動」にも大きな力を与えていることも分ってきたとのこと。いわゆる「認知障碍」にも、このネットワークの「異常」が関わっているらしい、という「研究」や、「瞑想」「座禅」時の人の脳の様態もデフォルトモード状態であるらしい、などの「研究」もあるようです。

たしかに、ある「仕事」の「判断」に行き詰まったようなとき、一旦、その「眼下の仕事」を一切考えることをやめ、放置し、しばらくして戻ってみると、簡単に「判断」でき、いったい何を迷っていたんだろう、などと思うことがあります。
多分、それは、「眼下の仕事」から離れることで、頭を白紙の状態にもどした、つまり初期化状態に移行させたからなのかもしれません。
そしてまた、ある状況に接したときの第一印象、最初に「感じたこと」が、後々の大きな「力となる」ということがありますが、これも多分、初期化状態の頭が、その状況に、最も素直に且つ的確に反応していることの結果なのかもしれません。
   これは、「設計」時によく経験します。多くの場合、最初の「構想」が的を射ていることが多いのです。
   ああだこうだといじくり回して、二進も三進もゆかなくなり、ふと最初のスケッチを見直してみたら、なんと、そこでは、問題はすべて解かれている!
   こういう経験が結構あります。

「日本家屋構造」の紹介作業も一段落しましたので、しばらくゆっくりするつもりです。デフォルトモードに入れれば幸いです。そして、その更地で感じることを書いてゆこう、と思っています。

そう思っていたとき読んだ今日の東京新聞の社説は、相変らず素晴らしかった。
表題は「起てよ全国の新聞紙 桐生悠々を偲んで」。
TOKYO web からプリントアウトして下に全文を転載させていただきます。

その一節に次のようにあります。
   「言いたい事と、言わねばならない事とを区別しなければならないと思う」
   「言いたいことを言うのは、権利の行使であるに反して、言わねばならないことを言うのは、義務の履行だからである」
   「義務の履行は、多くの場合、犠牲を伴う。少(すくな)くとも、損害を招く」

まったくその通りだ、と私も思います。言いたいことを言うのは簡単です。
「言わねばならないこと」を言い続けたい、と私も思います。




近くから大きな音が聞こえています。行って見てきました。想像どおり、飼料用トウモロコシのコンバインによる刈取りでした。

驚いたのでしょう、トウモロコシの叢で暮していた虫たちが、あたりを飛んだり跳ねたりしています。ツバメも寄ってきて飛び交っています。

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