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Channel: 建築をめぐる話・・・つくることの原点を考える    下山眞司        
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この国を・・・・8:半減期

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[追加 24日 14.52]
私も同感の意見、東京新聞の社説「畦道に座って考える」を紹介します

[追加 22日7.30]
明るい話題を追加します。「山形ガールズ農場の挑戦」時事通信社の配信記事です。 

[追加20日 10.59]
「面白い」記事がありました。
20日の東京webから。
残念ながら、期間が過ぎ、この記事は削除されたようです。「過去記事」から検索できます。


今年の風景ではありません。今年はこういう夜景を見ていません。


例の放射性セシウムのエネルギーの半減期は30年だそうです。つまり1/2になるのに30年。
1枚が2枚、2枚が4枚、4枚が8枚、8枚が16枚・・・・、このガマの油売りの逆です。30年経って1/2、さらに30年経って1/4、さらに30年経って1/8、・・・つまり、0に限りなく近くなっても0になることはない。
そして、その生命への影響が、どのくらいになったら無くなるのか、「専門家」も誰も知らない・・・・。
こういうモノをばら撒くこともあり得るのだ、ということを「予測」できない「科学者」たち。何かあったら「想定外」で済むと考えている「科学者」たち。scientist でないことは確かです。

「興味」が湧いたのは、この事故による被災者への「慰謝料」の額の件。

「原子力損害賠償紛争審査会」のガイドラインによると、「被災者の精神的苦痛に対する慰謝料」の額は、次のようになっているようです。
  1)事故発生からの6ヶ月間
    ?年齢や世帯に関係なく1人あたり月額10万円
    ?最も過酷な環境と認められる体育館や公民館などの避難所に避難した人は、
     2万円を加算して1人あたり月額12万円
  2)事故発生後6ヶ月〜1年
    年齢や世帯に関係なく1人あたり月額5万円(避難所に避難した人も同じ)
  3)事故発生から1年後以降(第3期)
    今後の事故の収束状況を踏まえて改めて算定

また、「自主避難」の方は対象にならないとのこと。
自主的な避難をした人たちには精神的苦痛は存在しない、ということらしい!
そんなわけ無いではありませんか。理が通らない。

一体、何を「根拠」にこうなったのかは知りません。


簡単に言えば、「精神的苦痛は、6ヶ月で半減する」、と考えている、と見なされます。
つまり「慰謝料の半減期」は6ヶ月!ということ。
一方で、精神的苦痛をもたらしている元凶の一つは、半減期30年・・・。

だいたい、原発事故に拠る精神的苦痛が、半年で半減するわけがない。
安全だと言われて信じてきた結果の事故。本人が好き好んで起こした事故でもないのです。
だから、むしろ、月日が経てば経つほど、苦痛は増えるのです。当たりまえでしょう!
暮していた場所から逃げ出すしかないのです。


折しも、環境庁に、汚染した土壌を宅配便で送りつけた方がいるとの報道。
そして、処理に困った環境庁職員が土を路傍に捨てた・・・。
この職員は、現場:地域住民の「苦労」を身を持って知った筈です。
給与返納などで済まして済むわけがない。訓告で済むわけもない。

私がその事実を知って「感激した」のは、「そういうことを実行した方が福島に居た」、ということ。
これは、中・近世の「一揆」に相当する、と考えてよいかもしれません。

ただ、送り先は、第一:原発を推進してきた政党、原子力安全委員会、原発建造関連企業、および国会、第二:東電、第三:原発再稼動を「切望」している経団連、そして第四:管轄の環境庁・・・が妥当だったかも・・・。


「人のうわさも75日」、という文言があります。「世の中」の上の方に居られる方がたは、どうも、それを「願っている」ような気が感じられます。
それはおかしい。
私たちにとって、原発事故には、半減期は存在しないのです。

ときどき思うのです。一度、国会を、避難区域になっている街で開いたらどうか、と。

追記

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