3.犬山城 二層までは1602年(慶長7年)、三・四層は1620年(元和6年) 所在 愛知県 犬山市
日本建築史基礎資料集成十四城郭Ⅰより
二層までは、丸岡城、松本城とともに、戦国時代、実際に戦闘のために使われた城郭の遺構。
木曽川の南岸にあり、穀倉地帯を一望にする場所に構えられている。地図〇印。 この点は、丸岡城、松本城などに共通する城郭建築の立地条件である。
国土地理院1/20万地形図より転載・編集
1)各階 平面図 単位 m
日本建築史基礎資料集成十四城郭Ⅰより転載・編集
2)断面図 単位 m
日本建築史基礎資料集成十四城郭Ⅰより転載・編集
3)矩計図 矩計図は、前頁の黄色枠内を示す 単位 m
天守一階 南側部分 鴨居は差口で納まる:差鴨居 右奥は上段の間 上段の間内部 付長押がまわる
1階・2階部分矩計
ここでも外観は寺院建築にならっているが、内部は当時の民間のつくりかたに拠っているものと考えられる。
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地下2階・地下1階部分矩計
参考 彦根城 1604年(慶長9年)~1606年(慶長11年) 所在 滋賀県彦根市
西からの遠景 日本建築史基礎資料集成 十四 城郭Ⅰより
徳川が論功行賞として井伊氏に与えた城であるため、戦国期の城とは異なり、権威の象徴としての城郭建築。
他の城郭同様、外観は上層の工法、内部は一般の工法を用いている。
平面図 上から 天守三階 二階 一階
断面図 上:桁行(南北) 下:梁行(東西) 平面・断面図・写真共に建築史基礎資料集成十四城郭Ⅰより
天守一階 階段まわり 梁行断面参照 付長押をまわす 天守三階 付長押をまわしている
(「第Ⅳ章-1-参考 姫路城」に続きます。)