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Channel: 建築をめぐる話・・・つくることの原点を考える    下山眞司        
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慇懃無礼(いんぎんぶれい)

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涼しくなったので、晴れた先週末、夏の間手を抜いていた草刈りをしました。
すると、生繁ってしまった草(4~5尺はありました)に埋もれていた道路際の植え込みの一画で、
見事に実をつけているムラサキシキブが「発掘」されました。少しばかり、草の重みで押し倒されていました・・・。上の写真です。
その近くで花を咲かせているのは俗称クサハギです(ヌスビトハギ科のシバハギが本名とのこと)。花は可憐ですが、これはしぶとい草で、一面に根を張ります。下の写真です。
その後の雨続きで、草刈りはやむなく中断、ここしばらく、連日、文字通り「降り籠められて」います

降り篭められていると、新聞を隅々まで読む機会が増えます。
そこで、あらためて気づいたのは、現政権の(人びとに対する)甚だしい慇懃無礼さです。彼らが最近際立って口にするのが、「理解いただけるように丁寧に説明・・・」という文言。いわゆる戦争法案:安保法制については、「国民の皆様・・に」、沖縄の辺野古移設問題では「県民の皆様に・・」という「対象」者特定の文言が付く。
いずれも、多くの人びとの「反対」も、憲法学者などいわゆる有識者の「反対」も、「法案や施策の中身を『理解』しての上での『反対』」なのであり、それでもなお「理解を求める」というのは、それは「理解」ではなく「同意を求めている」に過ぎないのです。言い方を変えれば、「同意しないのは『理解』が足りない」からだ、と言っているに等しい脅し、脅迫に他なりません。これほど人をバカにした言い方はありません。だから、慇懃無礼なのです。

私のところに、ときどき「売り込み」の電話がかかってきます。たとえば、「お宅の電話の契約を変えると云々・・」「事業者向けの太陽光発電云々・・・」「お宅のコピー機を何々に変えれば云々・・・」などです。これへの対応で効果があるのは「そのようなこと頼んでいません。頼んだ覚えはありません」という応答。たいてい、ムニャムニャ言って電話を切ります。
しかし、現政権の慇懃無礼には「そのようなこと頼んでいません。依頼した覚えはありません」というのが通用しません。見てのとおり、まったく聞く耳を持たないからです。
彼らに耳を傾けさせる方策、それは、次の選挙の時に、「そのようなことは頼まない」という私たちの意思を示せばよいのです。
そういう論旨の読者投稿も、最近多く目にするようになりました。
この思いを、次の選挙の時まで、忘れないで、持続したいと思います。

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