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Channel: 建築をめぐる話・・・つくることの原点を考える    下山眞司        
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この国を・・・43 : 続「偽計」

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[遠し番号訂正]
涼しくなってきました。
週末、二日かけて、空地に生い茂った、暑い間放置し背丈が1mを越えた草刈りをしました。草に埋もれていたムラサキシキブは、だいぶ色づき始めていました(下の写真)。ハギも咲きだしています。暑かった分、秋の深まりが早いのかもしれません。

草のなかに、クサハギが可憐な花をつけていました。ほんとは、この花を撮ろうとしたのですが、一日遅れたら、もう終わっていました!
この草は繁茂力が強く、毎年面積が増えています。花はきれいなのですが、結構やっかいものです・・・(3?ほどのハート形が数珠つなぎになった種は、衣類に着いたら、なかなか取れません)。
   クサハギは、本名は、地面を這うように生えるゆえでしょうかシバハギといい、ヌスビトハギ科という恐ろしげな名の科に属するそうです。



2020年のオリンピックは東京開催になった。
わが首相は、IOC委員および海外メディアを前に、「状況はコントロールされている」「汚染水の影響は福島第1原発の港湾内0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」と語った、と報じられています。
少なくとも、日本国内でこういう「断言」は為し得ないはず。
なぜなら、日本の人びとの多くは、「収束」「とりあえずは安全だ」などの言葉で、何度も「だまされてきた」、そこから、それらの言の裏側に隠されている「事実」を知る知恵を身に着けています。ゆえに、そんなことは「公言」できない。つまり首相のこの「言」は、オリンピック誘致の「偽計」のための「虚言」なのです。それを「平然と」言える、この方の精神構造を疑いたくなります。そして、メディアもそれを「自信を持って」追及しない。

だいたい、コントロールされていないから汚染水が漏れているのであって、その漏れもコントロールされているとは言い難いのは周知の事実。何をコントロールしているのか、意味不明。
港湾内でブロックされている、というのも、どのようにブロックされているのか、実証・確認されてはいないのです。今朝の毎日新聞によれば、東電の幹部さえも首をひねって、政府に問い合わせ中、と報じています。
だいたい、港外の海水の放射能は薄められている・・というのは、かつての「公害」企業の言い分と何ら変わっていません。

招致委員長だったかの「東京は福島から250km離れているから安全だ」、という発言もありました。
この「発言」に対しての、福島から避難している方が、TVで「福島と東京は、『国』が違うんですね」と語っていたのが印象に残っています。メディアの「生温さ」よりも、的を射ている、と思いました。
そして、それを聞いて、私は小説「吉里吉里人」を思い起こしていました。
もうだいぶ前から、東北は、というより東北にかぎらず、『中央』から離れた地域(通常『地方』と呼ばれます)の人びとは、そういう「思い」を強く抱いているのです。実際、東北の震災被害さえも、「復興」の美名のもとで、「中央」の人びとの「金儲け」のネタになっている・・・。たとえば、高さ15mほどの防潮堤を、全海岸に築くという馬鹿げたハナシを「真面目に」やっている・・・。そりゃ金儲けにはなるでしょう。しかしそこには、そこに暮す人びとの姿が全く見えない!
   「地方」と「中央」という言葉づかいについて、以前に「山手線は local 線だ・・・・『地方』とlocal」で触れています。

7年後、2020年、福島の「廃炉」工事は、緒についているかどうかさえ分りません。これが「コントロール」の姿。

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